2014年7月29日星期二

好きな人を見返すために大学院へ進学


 「山村さんが就職するって聞いたので、見返すために精神病院の中で猛勉強を始めて、なんとか卒業して大学院にも受かった。学部と同じ応用化学専攻です」

 見返すため――山下氏には勉強ができるかできないか、学歴が高いか低いか、学校のレベルが高いか低いかしか価値基準がない。交際を断った山村さんを見返 すために大学院進学を決めている。普通に考えれば大学院に進学したからといって、山村さんが山下氏を見直すなんてことはないと思うが、そういう客観性は まったく持ち合わせていない。

 「山村さんのことを吹っ切れたのは、大学院の研究室の先輩で恵子さんって人が現れてから。次に好きになったのが、その人です。優しい綺麗な人で、研究の 方法とか教えてくれた。恵子さんとはいろいろ話はして、日に日に好きって感情は大きくなった。好きで仕方がなかったけど、告白みたいなことはしなかったん ですね。山村さんのときの精神的に後遺症が残っていたのか、リアルな恋愛みたいなことはこわいって意識があって、なにも言えなかったんですね。やっぱり、 また精神崩壊したらこわい。人生終わっちゃうなって。だからずっと、普通に同じ研究室の仲間みたいな感じで付き合っていました。それに大学院は期間が短く て、就職で離ればなれになる可能性が高いし、みんながみんな恋愛みたいなことはさけている雰囲気があった。それで妄想するんですね、妄想。恵子さんと恋愛 しているとか、裸で抱き合っているとか、結婚して一緒に住んでいるとか、暇さえあればそんなことを考え続けた。今考えると、変だけど、そんな感じでした」

 妄想とは“事実と異なることを、事実であると確信している状態”である。

 大学院の1学年先輩・恵子さんを好きになり、思いを伝えて仲を深めるということをしなかった。デートをしている、一緒に朝食を食べている、裸、入浴している、抱き合っている、結婚生活などなど、あらゆる場面の妄想をして精神的な満足を得たのである。
タオバオ代行

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